複数のビームを結合し、繰り返し率と平均パワーが高い偏光レーザビームを形成する方法
专利摘要:
2つのパルスレーザ(14)またはレーザのセットは、直交関係にある偏光状態を有するパルス(20)のビームを伝播させる。ビームコンバイナー(24)は直交するビームを結合して、共通のビーム経路(16)に沿って伝播し光変調器(30)と交差する結合ビームを形成する。その光変調器は、どちらか一方のビームの選択されたパルスの偏光状態を選択的に変更し、直交するビームから同様に偏光されたパルスを含む合成ビーム(18)を提供する。合成偏光ビームは、いずれのレーザによって提供されるものよりも大きい合成平均パワーと合成繰り返し率を有する。光変調器は、選択的に、いずれか一方のレーザからのパルスの偏光状態を制御して、下流側の偏光子(32)を通過させる又は阻止させることができる。さらなる変調器は、パルスのパルス整形を容易にしてよい。システムは、単一レーザまたはレーザ対とビームコンバイナー及び変調器とのセットの追加によって拡張することができる。 公开号:JP2011516913A 申请号:JP2011502102 申请日:2009-03-27 公开日:2011-05-26 发明作者:ジョーデンズ,ウィリアム,ジェイ.;パン,シャオユアン 申请人:エレクトロ サイエンティフィック インダストリーズ インコーポレーテッド; IPC主号:G02F1-03
专利说明:
[0001] 関連出願 本出願は、米国特許仮出願第61/041,132号及び第61/041,143号の特典を主張する。これらは、両方とも2008年3月31日に出願されている。] [0002] 著作権の表示 (c) 2009 Electro Scientific Industries, Inc. 本特許文献の開示部分は、著作権保護の対象である資料を含んでいる。本著作権所有者は、特許商標庁の特許包袋または記録に現れるように何人が本特許文献または特許開示をファクシミリ再生することに対して異議はないが、そうではない場合、何であれ、37 CFR§1.71(d)に従って全ての著作権を留保する。] [0003] 本開示はレーザビームの結合に関し、特に、レーザビームを結合し、繰り返し率を上げることに関係する光変調器の応用に関する。] 背景技術 [0004] レーザビーム結合は、パワーの増大、ダブルパルス加工、そして、複数の波長を有するビームの生成のために、使用されている。] [0005] 米国特許第5,742,626号は、ビームを分割し、その一部分を高調波変換器に通して、和周波発生器でビーム部分を混合し直して深UVビームを得ることを記載している。] [0006] 米国特許第5,756,924号は、結合レーザ出力の同軸伝播と、以降の集光レンズの焦点ボリューム(focal volume)における空間的重なりとを提供するビームコンバイナーを使用する。] [0007] 米国特許第6,266,359号は、2個のビームを結合するスプライシング非対称反射アレイを提案している。] [0008] 米国特許出願公開第2003/0151053号は、同期化電子機器とトリガー遅延とを使用して、2つのレーザからのレーザパルスを結合する方法を提案している。] [0009] 米国特許第6,541,731号は、異なる偏光を有する、複数の作動ビームまたは結合ビームを提供するビーム結合を提案している。1つの実施形態において、電気光学変調器はパルスピッカーとして使用されているように思われる。] [0010] 米国特許出願公開第2004/0134894号も、遅延トリガーを使用して、2つのレーザからのレーザパルスを結合(または密集したパルス系列を生成)する方法を提案しているように思われる。コンバイナーは効率が低いので、光アンプと協働するシードパルスの記載されている構成は、標準的な設計である。] [0011] 米国特許第7,396,706号は、2つのQスイッチレーザから同期化されたパルスを結合し、両方のパルスから、同じ又は異なるエネルギー及び/又は波長特性を有するレーザ出力を提供することを記載している。] [0012] 米国特許出願公開第2006/0198402号は、4つの共振器外の周波数3逓倍レーザからのパルスを結合し、所定のエネルギーの結合パルスを提供する。] [0013] 米国特許第7,199,924号は、複数の非対称格子を備えている波長分散補償コンバイナーを使用して、2つのビームを結合することを提案している。] [0014] これらの特許及び公開は、それらの特定の応用の実施の場合には、幾つかの利点を提供するが、他の応用に適用される場合、不利になる。] 課題を解決するための手段 [0015] 幾つかの例示的実施形態において、2つのレーザは、直交関係にある偏光状態を有するように調整されたパルスレーザビームを放射する。2つのレーザビームのパルスは、時間変位され、ビームコンバイナーに供給される。そのビームコンバイナーは、それらのパルスを結合して、交互に替わる、直交関係にある偏光状態を有する一連のレーザパルスを含む結合レーザビームを形成する。結合レーザビームは、EOM(電気光学変調器)のような光変調器と交差する共通のビーム経路に沿って、ビームコンバイナーから伝播する。変調器駆動信号に応じて、EOMは、2つのレーザビームのうち選択された1つのパルスの偏光状態を選択的に変更して、合成レーザビームを提供する。その合成レーザビームでは、2つのビームのレーザパルスの偏光状態は同一である。] [0016] 幾つかのさらなる、他の、又は累積的な例示的実施形態において、EOMは、2つのパルスレーザビームのレーザパルスを互い違いにして、それらのどの個々の繰り返し率よりも大きい、両方のレーザからの合成繰り返し率のレーザパルスを提供する。EOMの働きは、実質的なパワー損失なしに偏光レーザビームのパルス繰り返し率をスケーリング(scaling) するのに寄与する。] [0017] 幾つかのさらなる、他の、又は累積的な例示的実施形態において、合成偏光ビームは、いずれのレーザからのビームの個々の平均パワーよりも大きい合成平均パワーを有する。] [0018] 幾つかのさらなる、他の、又は累積的な例示的実施形態において、偏光子は、EOMの下流に設けられ、パルスピッカーとしてその動作を容易にする。EOMは、選択的に制御され、どのレーザからのパルスにも偏光状態を与えて、選択されたパルスが偏光子を通過するか、偏光子で阻止されるかどうか決定する。] [0019] 幾つかのさらなる、他の、又は累積的な例示的実施形態において、レーザはシードレーザであり、そして、結合ビーム経路には光アイソレータとパワーアンプを含めてよい。] [0020] 幾つかのさらなる、他の、又は累積的な例示的実施形態において、レーザはファイバーレーザであり、そして、EOMはファイバーベース干渉計である。] [0021] 幾つかのさらなる、他の、又は累積的な例示的実施形態において、偏光状態を変更するEOMは、レーザパルスのパルス整形を容易にするために使用してもよい。あるいは、さらにもう1つのEOMを、第1の偏光回転のEOMの統合の有無にかかわらずレーザパルスのパルス整形を容易にするのに使用してよい。] [0022] 幾つかのさらなる、他の、又は累積的な例示的実施形態において、システムは、単一レーザ又はレーザ対と、ビームコンバイナー及びEOMのセットの追加によって拡張できる。] [0023] 別の態様、及び利点は、添付の図面を参照しながら進める好適な実施形態についての以下の詳細な記述から明らかになる。] 図面の簡単な説明 [0024] パルス偏光レーザビームを結合する例示的なレーザシステムのブロック図である。 任意に整形されたパルスを有する合成偏光ビームを提供する例示的なパルスピッキングレーザシステムのブロック図である。 ビーム結合を含む、光変調器の多機能能力を使用している例示的なスケーラブルなマスター発振器パワーアンプ(Master Oscillator Power Amplifier:MOPA)システムのブロック図である。 ビーム結合を含む、光変調器の多機能能力を使用している別の例示的なスケーラブルなMOPAシステムのブロック図である。 テイラード(tailored)レーザパルス出力の生成において、レーザパルス・スライス装置として動作する電気光学変調器の簡略化したブロック図である。 図5のレーザパルス・スライス装置によって生成可能なレーザパルス形状の形成物の例を列(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に示す。 好適なパルス高調波レーザ源で実現されるレーザシステムを示す。 高速多状態(Fast Multi-State:FMS)電気光学変調器及び基本波パルスレーザ源を使用して、ダイオード励起アンプ及び高調波変換モジュールと連携して、テイラードパルス出力を発生するレーザシステムの簡略化したブロック図である。 FMS電気光学変調器の出力を増幅せずに高調波変換モジュールに直接に結合入力してテイラードパルス出力を発生することを除いて、図8Aのレーザシステムと同じタイプのレーザシステムの簡略化したブロック図である。 図8B-1のレーザシステムのパルスレーザ源、FMS電気光学変調器、及び高調波変換モジュールのレーザ出力パルス波形を示す3つのオシロスコープ出力記録からの一対を示している。 図8B-1のレーザシステムのパルスレーザ源、FMS電気光学変調器、及び高調波変換モジュールのレーザ出力パルス波形を示す3つのオシロスコープ出力記録からの別の一対を示している。 テイラードパルス出力の直接生成のために、周波数変換レーザ出力を形成し、FMS電気光学変調器に印加するように連携するQスイッチレーザと高調波変換モジュールを使用するレーザシステムの簡略化されたブロック図である。 電気光学変調器で実現されるMOPAを使用して、基本波テイラードパルス出力を生成し、後続する増幅と高調波変換によって、増幅されたテイラードパルス出力を形成するレーザシステムの簡略化したブロック図である。 マスター発振器ファイバーパワーアンプ(MOFPA)及びFMS電気光学変調器を使用し、高調波変換モジュールとの連携により、テイラードパルス出力を生成するレーザシステムの簡略化したブロック図である。 MOFPA及び高調波変換モジュールによって発生される高調波レーザパルスの直接整形を行うために、FMS電気光学変調器と高調波変換モジュールとを入れ替えた配置を除いて、図9Aのレーザシステムと同じタイプのレーザシステムの簡略化したブロック図である。 パルス高調波レーザ源と1個又は2個のFMS電気光学変調器とによって実現され、所望の整形されたレーザパルス出力を生成するレーザシステムの光学構成要素を示す詳細ブロック図である。 第1の実施形態として、駆動制御出力信号を2個の電気光学変調器に供給する電気光学変調器駆動回路を示し、変調器は、その信号に応じて、出力透過の複数の状態を生成しそれによってテイラードパルス出力を生成する。 図11の駆動回路で生成される信号波形のタイミングシーケンスと、図11の駆動回路で駆動される電気光学変調器の出力透過状態の結果とを示す。 第2の実施形態として、駆動制御出力信号を図10のシステムの電気光学変調器の1つに供給する電気光学変調器駆動回路を示し、変調器は、その信号に応じて、出力透過の複数の状態を生成しそれによってテイラードパルス出力を生成する。 図13の駆動回路で生成される信号波形のタイミングシーケンスと、図13の駆動回路で駆動される電気光学変調器の出力透過状態の結果とを示す。 第3の実施形態として、駆動制御出力信号を図10のシステムの電気光学変調器の1つに供給する電気光学変調器駆動回路を示し、変調器は、その信号に応じて、出力透過の複数の状態を生成しそれによってテイラードパルス出力を生成する。 図15の駆動回路で生成される信号波形のタイミングシーケンスと、図15の駆動回路で駆動される電気光学変調器の出力透過状態の結果とを示す。 光検出器及びパルス形状コントローラを使用し、ビーム結合及びパルス整形を含む、電気光学装置の多機能能力を助長する例示的なレーザシステムのブロック図である。] 図5 実施例 [0025] 図1は、それぞれのパルスレーザ14aと14bからのレーザビーム経路12aと12bを結合し、結合ビーム経路16に沿って、パルスレーザ14aか14bかのいずれかの個々の能力を越える1つ又は複数の特性を有し得る合成出力ビーム18を生成する例示的なレーザシステム10を示す。ほとんど、どんなタイプのパルスレーザ14も、本明細書に記載されるビーム結合技術の用途に適している。例示的なパルスレーザ14には、限定する訳ではないが、ダイオード励起固体レーザ、ファイバーレーザ、ダイオードレーザ、半導体レーザ、ガスレーザ、または銅蒸気レーザが含まれる。] 図1 [0026] そのようなパルスレーザ14のあるものは、数フェムト秒と同じくらい短いパルス幅のレーザパルス20を放射するものあれば、数100ナノ秒と同じくらいか又はより長いパルス幅、又は、それらの間のパルス幅の様々な範囲の任意のパルス幅のレーザパルス20を放射するものもある。幾つかの実施形態においては、パルス幅は、約10フェムト秒から約1ピコ秒まで、約1ピコ秒からの約1ナノ秒まで、約1ナノ秒からの約100ナノ秒まで、または、約1ナノ秒から600ナノ秒まである場合がある。] [0027] そのようなパルスレーザ14のあるものは、数Hzと同じくらい小さい繰り返し率を提供するものもあれば、最高40GHz、あるいは、それらの間の繰り返し率の様々な範囲の任意の周波数でパルスを発生するものもあってよい。幾つかの実施形態においては、周波数が、約1Hzから約100Hzまで、約10Hzからの約1kHzまで、約1kHzから1MHzまで、または、約1MHzから約40GHzまである場合がある。非常により広い重なり合う範囲も可能である。] [0028] ビーム結合技術は、繰り返し率の限界と平均パワーの限界の一方または両方があるパルスレーザ14にとっては、特に好都合である。結合されるレーザ源は、より低い繰り返し率だけでなく、40GHzを超える結合繰り返し率を達成することができる。合成繰り返し率の範囲は、先に述べた繰り返し率の範囲の任意の倍数であってよい。] [0029] パルスレーザ14は、既知の基本波レーザ波長のレーザパルス20を放射することができる。しかし、パルスレーザ14は、基本波長を既知の高調波波長に変換する1個又は複数の非線形結晶など高調波変換器を含んでよい。例示的な基本波長は、1μmのNdドープ固体レーザ、ファイバーレーザ、又は半導体レーザを含むが、これに限定されるものではない。 例示的な高調波波長は、限定する訳ではないが、第2の高調波、第3の高調波、第4の高調波、及び第5の高調波を含む。例示的な特定の高調波波長には、限定する訳ではないが、532nm、355nm、266nm、及び213nmが含まれる。他の周波数変換技術、例えば、光学パラメータ発振とラマンシフト技術を使用し、たとえば、中赤外線のようなより長い波長を提供してもよい。多くの例示的実施形態において、パルスレーザ14aと14bは、ほぼ同じパルスレーザ14である。幾つかの例示的実施形態においては、パルスレーザ14aと14bは類似しているが、しかし、異なる波長で放射する。幾つかの実施形態においては、パルスレーザ14aと14bは、異なるタイプのパルスレーザ14であってよい。] [0030] 幾つかの実施形態において、パルスレーザ14aからのレーザパルス20a1とパルスレーザ14bからのレーザパルス20b1の開始は、レーザコントローラ42から直接的または間接的なコマンド信号に応じて、共通のパルスドライバー40から生成される(一般的には、電圧変化の形態の)パルス開始信号によって、直接または間接的に制御される。他の実施形態において、レーザパルス20a1と20b1の開始は、共通のレーザコントローラ42からコマンド信号46に応じて、それぞれの独立したパルスドライバー40からのパルス開始信号によって、直接または間接的に制御される。例示的な好適な実施形態において、レーザパルス20a1と20b1の開始は、特に同じに偏光した合成出力ビーム18が所望される応用にとっては、レーザパルス20a1と20b1が時間的に重ならないように、制御される。] [0031] 幾つかの実施形態において、パルスレーザ14aと14bは、同じ繰り返し率でパルスを発生するが、しかし、パルス開始時間はある時間遅延だけオフセットされている。幾つかの実施形態において、その時間遅延は、レーザパルス20のパルス幅と、パルスレーザ14に関連するいずれのジッター時間との合計よりも大きい。または、他の実施形態において、時間遅延は、レーザパルス20のパルス幅の2倍とさらにパルスレーザ14に関連するいずれのジッター時間との合計よりも大きい。] [0032] レーザ駆動電子機器に起因するパルスジッターに対処する(偶然の重なりを回避する)幾つかの例示的実施形態においては、参照によってここに組み込まれる米国特許第7,396,706号に開示されているパルス同期化技術を使用してよい。たとえば、パルスレーザ14aと14bがQスイッチレーザの場合には、それらは、共通のパルスドライバー40によって生成される同期化された駆動信号によって駆動することができる。共通のパルスドライバー40はレーザパルスタイミング要求制御信号をRF信号ドライバ(図示せず)に供給する。それに応じて、RF信号ドライバーは、同期化されたRF信号を、それぞれのRF同軸ケーブル44aと44b(または他の適切な信号伝播媒質)によって、パルスレーザ14aと14bの音響光学Qスイッチに供給する。RF信号ドライバーとそれぞれの音響光学Qスイッチの間のRF同軸ケーブル44aと44bに異なる長さを使用することによって、それぞれのパルスレーザ14aと14bから伝播する対応するレーザパルス20a1と20b1間に遅延時間を提供することができる。] [0033] 幾つかの例示的実施形態においては、RF同軸ケーブル44aと44bの異なる長さによって提供される時間遅延は、レーザ共振器の量子雑音に関連する時間ジッターより大きい。幾つかの実施形態において、RF同軸ケーブル44aと44bの異なる長さによって提供される時間遅延は、レーザ共振器の量子雑音に関連する時間ジッターの2倍より大きい。幾つかの例示的実施形態、特に連続的に発生されるパルスが作動パルスとして共働使用されるアプリケーションを有する実施形態において、それぞれのRFケーブル44の異なる長さによって提供される時間遅延は、レーザ共振器の量子雑音に関連する時間ジッターのn倍より大きい。ここで、nは、結合されているパルスレーザ14の数に等しい。] [0034] そのような実施形態においても、レーザパルス20a1と20b1がレーザパルスタイミング要求制御信号によって要求された場合、両方のレーザエネルギーは、音響光学Qスイッチに印加される両方のRF駆動信号がゼロ電圧レベルと交差する、すなわち、RF駆動信号レベルに対して不規則でないときに、放射され、レーザ出力振幅の高安定性が維持される。もっとも、たとえQスイッチRF信号切断がレーザパルスタイミング要求制御信号と比較して同じx nsの時間ジッターを示すとしても、音響光学Qスイッチに印加される両方の駆動信号が同期化されているので、レーザパルス間に関して相対的なパルスジッターは存在しない。このように、安定したレーザパルスエネルギープロファイルを、レーザパルスピーク間の正確なタイミングと共に達成できる。約±10%以内のレーザ安定性の動作許容範囲が達成できる。] [0035] パルスレーザ14aと14bがQスイッチレーザである別の例において、RF信号ドライバーは、RF信号発生器を使用して、共通のQスイッチRF信号をそれぞれのRFドライバー/アンプに供給し、それらドライバー/アンプは、音響光学Qスイッチに同軸ケーブル44aと44bに沿ってRF駆動信号を供給する。] [0036] パルスレーザ14aと14bがQスイッチレーザである別の例では、RF信号ドライバーは、RF周波数発生器を使用し、RF周波数発生器が、共通のQスイッチRF周波数信号をそれぞれのRF信号発生器とアンプの結合体に供給し、それら結合体は、音響光学Qスイッチに同軸ケーブル44aと44bに沿ってRF駆動信号を供給する。この例では、QスイッチRF信号ドライバーは、共通のQスイッチRF周波数信号を、それぞれのRF信号発生器に対する入力として使用し、それぞれのパワーアンプは、それぞれの音響光学デバイスを駆動する。それぞれ異なるパワーアンプに対するQスイッチRF信号切断時間の差は、たとえば、QスイッチRF周波数サイクル時間の半分の整数倍であってよい。この場合、それぞれのレーザヘッドに印加されるRF信号の全ては切断され、もっとも、たとえば、QスイッチRF周波数サイクル時間の半分の整数倍の遅延時間でゼロ電圧レベルと交差する。これによって、たとえば、QスイッチRF信号周波数に応じて、数ナノ秒から50ns以上までのステップで、レーザパルス間のプログラム可能な遅延時間が与えられる。これらの実施形態のいくつかは、オンザフライのリンク加工の間、2個以上のパルスをICリンクに送達するのに有用であってよい。] [0037] 当業者は、RF信号発生器のRFトリガーポイントが同じレベルまたは異なるレベルで連続的にプログラム可能なとき、第1および第2のレーザエネルギー間の連続的にプログラム可能な遅延時間を実現できることが理解できる。] [0038] 当業者にとっては、他のパルス開始技術を利用している例示的実施形態において、パルス駆動オフセット(及び、保証できる程度の同期)が、対応する機構または他の周知の同期化技術によって実現できることが理解される。たとえば、パルスレーザ14aと14bがダイオードシードレーザである幾つかの実施形態において、それぞれのダイオードに印加される電気信号は、オフセットさせてよい。] [0039] 再び図1を参照すると、幾つかの実施形態において、パルスレーザ14aによって放射されるレーザパルス20a1は、パルスレーザ14bによって放射される直線偏光レーザパルス20b1の偏光方向に対して直交する偏光方向に、直線偏光する。他の実施形態において、パルスレーザ14aによって放射されるレーザパルス20a1は、パルスレーザ14bによって放射される直線偏光レーザパルス20b1の偏光方向に対して平行な偏光方向に、直線偏光する。レーザパルス20a1と20b1が平行な偏光方向を有するならば、本来オプションである半波長板22を、レーザ14aまたは14bとビームコンバイナー24aとの間にそれぞれのレーザビーム経路12aまたは12bのうちの1つに沿って配置してよい。] 図1 [0040] 便宜上、図1は、レーザパルス20a1の例示的な偏光方向を平行線で、レーザパルス20b1の例示的な直交偏光方向をドットで示している。もっとも、当業者にとっては、偏光方向を逆転させ、それに応じて、ビームコンバイナーの方向または軸を調節してよいことが理解される。レーザパルス20a1と20b1をコンバイナー24aに伝播させるように保証するために、1個又は複数のフォールドミラー26aを、レーザビーム経路12aと12bの一方または両方に沿って配置してもよい。] 図1 [0041] ビームコンバイナー24aは、たとえば、偏光立方体または薄膜偏光子であってよく、その両方とも、当業者に周知の一般に入手可能な光学素子である。レーザパルス20a1と20b1が直交偏光方向を有する限り、このタイプのビームコンバイナー24aは、レーザパルス20a1と20b1のパワーの損失最小という長所がある。たとえば、ビームコンバイナー24aは、パルス20aと20bが直交するように偏光している限り、レーザパルス20aに対して透過的であり、レーザパルス20bに対して反射的であってよく、あるいはレーザパルス20bに対して透過的であり、レーザパルス20aに対して反射的であってよい。ビームコンバイナー24aは、結合されるレーザビームのパワーの損失が低い好ましいタイプである。このコンバイナーにおいては、低い損失は、レーザパルス20aと20bのビームの平均パワーの半分より少なく、望ましくは10%の損失より少なく、より望ましくは5%の損失より少なくて、最も望ましくは1%の損失より少ない。ビームコンバイナー24aは、直交関係にある偏光方向のレーザパルス20a1と20b1を結合し、結合ビーム経路16に沿って伝播するレーザパルス20a2と20b2の結合ビームを形成する。] [0042] 結合ビーム経路16は、光変調器30aと交わる。幾つかの実施形態において、光変調器30aは、EOM 30a、例えば、ポッケルスセルである。幾つかの実施形態において、光変調器30aは、(例えば、後で記述される)ファイバーベース干渉計30aである。ファイバーベース干渉計30aは、ファイバー装置、例えば、ファイバーレーザまたはファイバーアンプを使用する実施形態にとって望ましい場合がある。便宜のために、幾つかの実施形態が、EOM 30a、光変調器30a、又はファイバーベース干渉計30aに関して記載される。もっとも、当業者は、特定のタイプの光変調器30aが、特定の応用に好ましい場合があることを理解できる。] [0043] 幾つかの例示的実施形態において、EOM 30aは、レーザコントローラ42からの直接または間接的なコマンド信号52に応じて、EOMドライバー50から、直接または間接的にコマンド信号48によって選択的に起動してよい。幾つかの実施形態において、EOM 30aは、選択的に起動され、半波長光学遅延(λ/2電圧)を選択されたレーザパルス20a2に与え、それらの偏光方向を変えて、レーザパルス20b2の偏光方向に一致させてよく、あるいは、選択的に起動され、半波長光学遅延を選択されたレーザパルス20b2に与え、それらの偏光方向を変え、レーザパルス20a2の偏光方向に一致させて、単一の偏光方向を有するパルス20a3と20b3の合成偏光ビーム18を伝播させてよい。EOM 30aに印加されるコマンド信号48の電圧によって、EOM 30aがゼロ光学遅延電圧をレーザパルス20a2と20b2に与える場合、EOM 30a内を伝播するレーザパルス20a2と20b2の偏光方向は影響を受けない。当業者にとっては、好ましいEOMは、異なる印加電圧に応じて異なる光学遅延量を、その中を伝播する光に与える調節可能な複屈折装置であることが理解される。EOMが同調されている波長の入射直線偏光に、半波長光学遅延を与えるように駆動されるEOMによって、入射光は偏光方向が実効的に90度回転される。入射直線偏光に、ゼロ光学遅延を与えるよう駆動されるEOMによって、入射光は基本的に偏光方向の変化を受けない。以下に記載する好適な実施形態は、ゼロと半波長光学遅延状態間でのEOMの切り替えに応じて機能するが、所望の光出力状態をもたらすものは、半波長光学遅延の差である。したがって、たとえば、適切な光学遅延板と組み合わせて、−4分の1波長と+4分の1波長光学遅延との間でEOMを切替えることによって、所望の光出力状態をもたらすことができる。当業者にとっては、選択される単一の偏光方向は、1個又は複数の下流に位置する構成要素、例えば偏光子32aの偏光方向又は方位によって決定されるか、あるいはその偏光方向又は方位を決定することが理解される。] [0044] 幾つかの例示的実施形態においては、レーザコントローラ42は、EOMドライバー50に指示して、EOM 30aに対して、結合ビームに、レーザコントローラ42がパルスドライバー40にパルスレーザ20からレーザパルス20を開始するように指示するのと同じ繰り返し率または周波数で、半波長遅延を与えさせるようにしてよい。幾つかの実施形態において、EOMドライバー50に印加されるコマンド信号52、及びパルスレーザ14aに印加されるコマンド信号54aは同期化され、その結果、EOM 30a内を伝播するレーザパルス20a2の全てが、レーザパルス20b2と同じ偏光方向を有するように変換される。そして、レーザコントローラ42はEOMドライバー50に対して、レーザパルス20b2がEOM 30a内を伝播する間は、ゼロ遅延電圧をEOM 30aに印加するように指示し、その結果、レーザパルス20b2は偏光方向が不変のままとなり、それによって、同じ偏光方向のレーザパルス20a3とレーザパルス20b3とを有する合成偏光ビーム18が得られる。あるいは、EOMドライバー50に印加されるコマンド信号52、及びパルスレーザ14bに印加されるコマンド信号54b は同期化され、その結果、EOM 30a内を伝播するレーザパルス20b2の全てが、レーザパルス20a2と同じ偏光方向を有するように変換される。そして、レーザコントローラ42はEOMドライバー50に対して、レーザパルス20a2がEOM 30a内を伝播する間は、ゼロ遅延電圧をEOM 30aに印加するように指示し、その結果、レーザパルス20a2は偏光方向が不変のままとなり、それによって、同じ偏光方向のレーザパルス20a3とレーザパルス20b3とを有する合成偏光ビーム18が得られる。どちらの実施形態においても、EOM 30aは、必要な場合にすぐに光学遅延の変化を与えるように、半波長遅延電圧に「維持」され、必要でない場合、光学遅延の変化を回避するために適切な繰り返し率で迅速に切り替えてよい。] [0045] 当業者は、直接的な偏光状態変更の適用の場合には、EOMドライバー50からのEOMパルスのパルス幅は、レーザパルス20のパルス幅より大きいことが望ましいと理解できる。幾つかの実施形態において、EOMのパルス幅は、レーザパルス幅とジッター時間(又はジッター時間の2倍)との合計より大きくてもよい。] [0046] 当業者にとっては、直接的な偏光状態変更の適用の場合には、合成偏光ビーム18は、いずれのパルスレーザ14(又は、後に記載されるように、パルスレーザ14の一対)の個々の繰り返し率よりも大きい合成繰り返し率を有することが理解される。同様に、直接的な偏光状態変更の適用の場合には、合成偏光ビーム18は、いずれのパルスレーザ14(又は、パルスレーザ14の一対)の個々の平均パワーよりも大きい合成平均パワーを有する。] [0047] 一例において、パルスレーザ14aと14bはダイオード励起Qスイッチ固体レーザであり、各々は、100kHzの繰り返し率で動作する。パルスドライバー40からの200kHzの外部パルス信号は、2個の100kHz信号に分けられ、交互にQスイッチを駆動する。レーザパルス20aと20bは、約5μs(マイクロ秒)以下だけ時間変位される場合がある。41MHzのQスイッチを有する従来のダイオード励起固体レーザに対するレーザパルス時間ジッターは、5ns(ナノ秒)から30nsまでの範囲にあるであろう。それで、時間ジッターはパルス間隔期間と比較して非常に小さい。レーザパルス20aと20bは、偏光方向が直交しており、ビームコンバイナー24で結合され、200kHzの繰り返し率の結合ビームを生成し、交互のパルスは直交する偏光方向を有している。EOM 30aは、半波長遅延電圧に維持され、そして、レーザパルス20aがその中を伝播するときにゼロ遅延電圧に切り替えられ、レーザパルス20bと同じ偏光方向を有する200kHzの合成偏光ビーム18を提供する。 合成偏光ビームは、実質的に、いずれのパルスレーザ14の平均パワーの2倍及び繰り返し率の2倍を提供する。] [0048] 一部の従来のEOMドライバー50は、約10kV(キロボルト)までの動作電圧、約3MHzまでの繰り返し率、1.5nsと同じくらい短い光スイッチングタイム、可変のパルス幅、及び200ps未満の入出力ジッターに特徴付けられる。当業者にとっては、ドライバー改善またはさらなるEOMドライバー50の使用によって、EOM 30aが、理論的には、レーザパルスの時間ジッターより長い例えば、100nsのEOMパルス幅を有する最高10MHzの繰り返し率のEOMパルスを供給できることが理解される。後で論じるように、スケーリング(scaling)とパルスエネルギー均等化によって、500kHz以上の高速な固体レーザが容易になる。合成偏光ビームは、必要に応じて高調波変換することができる。] [0049] 再び図1を参照するに、高調波発生器または変換器58、例えば、1個又は複数の非線形の結晶は、存在する場合、結合ビーム経路16に沿って、望ましくはEOM 30aの下流側かつ偏光子32aの下流側に配置してよい。当業者は、パルスレーザ14が、例えば、共振器内変換によって、高調波波長を発生するように適合できることを理解できる。しかし、利点は、レーザパルス20aと20bが合成ビームに結合された後に波長を変換することにある。高調波変換器結晶の頑健さ又は他の特性に応じて、単一の高調波変換器58は、結合ビーム経路16に沿って配置されるビームコンバイナー24のほとんど又はすべての下流側に配置してよい。] 図1 [0050] 図1と2に関して、レーザシステム10と60は、結合ビーム経路に沿ってEOM 30aの下流側に配置される偏光子32aを使用し、EOM 30aによって提供される光学遅延変化と連携して、選択されたレーザパルス20が被加工物(図示せず)に伝播しないように阻止してよい。例示的実施形態において、偏光子32aは、合成偏光ビーム18と同じ偏光状態にあるレーザパルス20だけを通過させるように選定した吸収性偏光子であってよい。] 図1 [0051] 幾つかの実施態様では、レーザコントローラ42は、一定の繰り返し率コマンドに応答して、EOMパルスが、たとえばs偏光状態が有する、パルスレーザ14の1つからのレーザパルス20と一致するように調整して、偏光子32aを伝播する、p偏光状態を有するレーザパルス20aと20bの合成偏光ビーム18を提供してよい。レーザコントローラ42、又はオプションのパルスピッキング・サブコントローラ54が、遮断コマンド(一定の繰り返し率コマンドに重ね合わせてよい)を供給することができるように適合してよく、このコマンドによって、EOM 30aはs偏光の選択されたレーザパルスに対して何の偏光変化も起こさず、下流側の偏光子が選択されたレーザパルス20を遮断するようにする。逆に言えば、レーザコントローラ42またはパルスピッキング・サブコントローラ 54は、さらに、又は代わりに先回り光学遅延変更コマンドを与えて遅延変更電圧がEOM 30に印加されるように適合してよく、既にp偏光している選択されたレーザパルス20が偏光子32aを伝播できないようにする。] [0052] 幾つかの他の実施態様では、偏光子32aは、たとえばp偏光状態であってEOM 30aによる光学遅延変更を受けない、パルスレーザ14の1つからのレーザパルス20を遮断するように適合してよい。そして、レーザコントローラ42は、一定の繰り返し率コマンドに応答して、EOMパルスが、たとえばs偏光状態を有する、パルスレーザ14の1つからのレーザパルス20と一致するように調整し、常にそのようなパルスが偏光子32aを伝播しないようにする。この実施態様では、先回り光学遅延変更コマンドは、EOM遅延変化を起こして、選択された既にp偏光しているレーザパルスが偏光子32aを伝播するようにし、そして、遮断コマンドは、EOM遅延変化によって、選択された当初からs偏光しているレーザパルスが偏光子32aを伝播できないようにする。] [0053] 当業者は、パルスピッキング制御が位置データに反応してよいことが理解できる。そのようなデータは、たとえば、切断対象のICリンクの位置を示してよい。当業者はまた、様々な制御スキームと電子機器を使用して、EOM 30aと偏光子32aを使用してパルスピッキングを実現し、パルスピッキングをレーザパルス開始と連係又は同期させてよいことが理解できる。たとえば、パルスピッキング制御は、レーザコントローラ42の統合された部分であってよい。当業者にとっては、さらに、代わりに下流のAOMを使用し、そのようなAOMが、作動レーザパルス(被加工物に伝播することを要求さるパルス)の繰り返し率に対応するのに十分高速に動作させることができる程度に、パルスピッキングを実行できることが理解される。] [0054] 再び図1を参照するに、レーザシステム10と、後に記載されるどのレーザシステムも、容易にスケールアップして、合成繰り返し率及び合成平均パワーを増やすことができる。幾つかの例示的実施形態において、スケールアップは、パルスレーザ14、ビームコンバイナー24、EOM 30、オプションのフォールドミラー26、及びオプションの偏光子32からなる1つ又は複数のセットを追加することによって実施してよい。幾つかの実施形態において、スケールアップは、1個のレーザ14を含む単一セット、またはレーザ14の対を含む対セット、またはそれらの組合せを追加することによって実現してよい。こうして、レーザシステム10は、奇数個のレーザによって、スケールアップしてよく、そして合成平均パワーは、平均パワーの倍数に近くなり得る。追加セットの構成要素は、基本レーザシステム10をサポートしている構成要素と同じタイプであってよい、あるいは、追加セットの構成要素は、基本レーザシステム10で使用される構成要素とは、異なるタイプであってよく、又は異なる特性を有してよい。たとえば、追加セットは、異なる波長、パルス幅、平均パワー、繰り返し率、またはビームウェイスト(beam waste)を提供してよい。] 図1 [0055] たとえば、パルスレーザ14a2は、レーザパルス20cを放射し、そのパルスは、ビーム経路12a2に沿って伝播し、ビームコンバイナー24bと交差する。そのビームコンバイナーはまた、結合ビーム経路16aに沿って、EOM 30aの下流側に配置されている。ビームコンバイナー24bは、設計上の選択及び意図するシステムの応用に応じて、偏光子32a2の下流側か上流側のいずれかに配置してよい。いずれにせよ、更なるEOM 30bは、ビームコンバイナー24bの下流側に配置される。ビームコンバイナー24bとEOM 30bが偏光子32aの上流側に配置される場合、EOM 30bの下流側の更なる偏光子32bは不要になる場合がある。しかし、ビームコンバイナー24bとEOM 30bが偏光子32aの下流側に配置される場合、EOM 30bの下流側の更なる偏光子32bはEOM 30bのパルスピッキング機能を支援するのに望ましい場合がある。EOM 30bは、レーザコントローラ42とオプションのパルスピッキング・サブコントローラ54からコマンドを受け取る独立したEOMドライバー(図示せず)に応答してよく、あるいは、EOM 30bは、共通のEOMドライバー50に応答してよい。パルスレーザは個々のパルスドライバーに応答してよく、または、パルスドライバー40に応答してよい。] [0056] 基本的動作において、合成偏光ビーム18は、EOM 30bに関しては、単一のパルスレーザの出力のように扱ってよく、そして、レーザパルス20cは、第2のパルスレーザの出力のように扱ってよい。もっとも、当業者にとっては、レーザパルス20cが、合成偏光ビーム18のレーザパルスと交互にしてよく(サイクル当たり4パルス)、あるいは、レーザパルス20cは、レーザパルス20aと20bと輪番に配置してよい(サイクル当たり3パルス)ことが理解される。レーザコントローラ42は、パルスドライバー40、EOMドライバー50、及びオプションのパルスピッキング・サブコントローラ54を調整して、どちらのシナリオでも実現してよい。] [0057] 図示されていない例示的実施形態において、パルスレーザ14、ビームコンバイナー24、EOM 30、オプションのフォールドミラー26、及びオプションの偏光子32からなる第2のそしてそれに続く追加セットは、各々のビームコンバイナーが前述と同様に結合ビーム経路16と交差する構成で追加してよい。] [0058] 他の例示的実施形態において、例えば、図1に破線で示されているように、さらなるセットを、対で追加してよい。たとえば、パルスレーザ14a2は、ビームコンバイナー24a2と交差するビーム経路12a2に沿って伝播するレーザパルス20cを放射し、そして、パルスレーザ14b2は、ビームコンバイナー24a2と交差するビーム経路12b2に沿って伝播するレーザパルス20dを放射し、そのビームコンバイナー24a2は、まさにビームコンバイナー24aの機能を果たして、レーザパルス20cと20dを結合ビーム経路16aに沿って伝播させ、EOM 30a2と交差させる。EOM 30a2は、EOM 30aの機能を果たして、レーザパルス20cまたはレーザパルス20dのいずれかの偏光方向を変更して、オプションの偏光子32a2と交差する合成偏光ビーム18bを提供する。] 図1 [0059] レーザパルス20cと20dは、合成偏光ビーム18b(合成偏光ビーム18と直交する偏光方向を有する)として、ビーム経路16bに沿って伝播し、コンバイナー24bと交差する。そのコンバイナー24bはまた、結合ビーム経路16に沿ってEOM 30aの下流側に配置される。前に述べたように、ビームコンバイナー24bは、設計上の選択と意図するシステムの応用に応じて、偏光子32aの下流側か上流側の何れかに配置してよい。いずれにせよ、更なるEOM 30bは、ビームコンバイナー24bの下流側に配置される。ビームコンバイナー24bとEOM 30bが偏光子32aの上流側に配置される場合、EOM 30bの下流側の更なる偏光子32bは不要になる場合がある。しかし、ビームコンバイナー24bとEOM 30bが偏光子32aの下流側に配置される場合、EOM 30bの下流側の更なる偏光子32bは、EOM 30bのパルスピッキング機能を支援するのに望ましい場合がある。もっとも、当業者は、そのような機能がEOM 30aとEOM 30a2によって実行されるなら、EOM 30bはパルスピッキング機能のために使用される必要はないことが理解できる。EOM 30a2と30bは、レーザコントローラ42とオプションのパルスピッキング・サブコントローラ54からコマンドを受け取る独立したEOMドライバー(図示せず)に応答してよく、あるいは、EOM 30a2と30bは、共通のEOMドライバー50に応答してよい。パルスレーザ14a2と14b2は、個々のパルスドライバーに応答してよく、またはパルスドライバー40に応答してもよい。] [0060] 基本的な動作において、合成偏光ビーム18と18bは、EOM 30bに関しては、レーザパルス20a3と20b3のセットがレーザパルス20cと20dのセットと交互になるように、それぞれの単一のパルスレーザの出力のように扱ってよい。あるいは、レーザパルスは、混ぜ合わせた輪番、例えばレーザパルス20a3、20c、20b3、20dという順番に配置されてよい。レーザコントローラ42は、パルスドライバー40、EOMドライバー50、及びオプションのパルスピッキング・サブコントローラ54を調整し、どちらのシナリオでも実現することができる。後で説明するように、EOM 30は、パルス均等化とパルス整形を行い、そして、高速シャッターまたはシステムトリガーの機能を果たすのに使用してもよい。] [0061] 図2は、整形されたパルスを有する合成偏光ビーム18を提供する例示的なレーザシステム60を示す。図1と2に関して、レーザシステム60は、図1に示されるものに対応する多くの構成要素を含む。便宜上、対応する構成要素は、同じ参照記号が付けられている。もっとも、スケーリングセット(scaling set)の大部分の構成要素は、簡単にするために省略されている。] 図1 図2 [0062] 図2に関して、それぞれの偏光子32c及び32dと対になる、EOM 30c及び30dの一方または両方は、望ましいならば、EOM 30aのパルスピッキング機能を提供するのに使用してよい。あるいは、EOM30a、30c、及び30dは別々の機能のために使用してよく、たとえば、EOM 30aは、ビーム結合を行う偏光状態の位相変更のために使用され、EOM 30cは、パルスピッキングに使用され、そして、EOM 30dは、整形されたパルス又はテイラードパルス64を供給するために、合成ビーム18として伝播されるレーザパルス20のパルス形状のテイラーリング(パルス整形とも言う)に使用される。] 図2 [0063] 当業者は、ビーム結合、パルスピッキング、及びパルス整形の3つの全機能が、単一のEOM30aによって実行してよいことが理解できる。もっとも、当業者は、EOM 30a、30c及び30dで使用されるそれぞれの異なる種類の電気光学結晶セル62(図5)にはそれぞれ異なる特性があることも分かっている。そして、後述するように、電気光学結晶のセル62のあるものは、他のものより、幾つかの応用に適している。異なるEOM 30または異なるタイプのEOM 30は、単一のEOMドライバー50に、または、同じ又は異なるタイプの個々のEOMドライバー50に応答してよい。幾つかの実施形態においては、EOMドライバー50は、EOM結晶の種類に適切な駆動電圧と周波数とに基づいて選択される。] 図5 [0064] 図3は、ビーム結合とパルスピッキング(そして、オプションとしてビーム整形)を含む、光変調器30aの多機能能力を使用する例示的なスケーラブルなマスター発振器パワーアンプ(MOPA)レーザシステム66を示す。図3に関して、レーザシステム66は、図1と2に示される構成要素に対応する多くの構成要素を含む。便宜上、対応する構成要素は、同じ参照記号が付けられている。もっとも、スケーリング(scaling)のための構成要素は、簡単にするために省略されている。] 図1 図3 [0065] 図3に関して、レーザシステム66は、MOPA構成を使用し、その構成では、パルスレーザ14aと14bがシードレーザであり、その出力は、直接にまたは最終的には、パワーアンプ68、例えば、ファイバーアンプによって制御される。シードレーザ、パワーアンプ68、及びMOPA構成は当業者には周知であり、これらの構成要素を使用するいくつかの例が後に詳細に記載される。例示的なパルスシードレーザ源には、限定するわけではないが、パルス変調狭帯域幅のLED源、半導体レーザ、レーザダイオード、固体レーザ、及びファイバーレーザが含まれる。例示的なパワーアンプ68には、限定する訳ではないが、ファイバーアンプ、フォトニック結晶ファイバーアンプ、固体アンプ、またはそれらのハイブリッドが含まれる。] 図3 [0066] レーザコントローラ42及びパルスドライバー40の同期化機能は、直接間接を問わずコマンドをパルスレーザ12と光変調器30aとに供給する同期化パルスドライバーに統合してよい。レーザシステム66はまた、望ましくは光アイソレータ70を使用し、それによって、光の透過はただ1つの方向のみが可能となる。] [0067] 当業者は、シードレーザに供給されるパワーを変調することによって、実施できるパルス整形があることが理解できる。もっとも、光変調器30a(または、この図に示されていないが、EOM 30c及び/又は30d)を使用して、整形されたパルス64aと64b、及びそれぞれの増幅された整形出力パルス64a2と64b2を提供してもよい。シードレーザ電源の変調も、EOMパルス整形技術と連係させて、ハイブリッドのパルス形状を生成してよい。] [0068] 当業者にとっては、パワーアンプ68は、他の位置に、例えば、ビーム経路12に沿って、またはビーム経路16に沿って、または光変調器30aの下流側の偏光子32aの前か後に、配置してよいことが理解される。あるいは、パワーアンプは、パルスレーザモジュールに統合してよい。] [0069] 一例を挙げると、Qスイッチ固体レーザ、例えば、Nd:YVO4は、数ナノ秒から数10ナノ秒までのパルス幅を有するパルスシードレーザとして選択される。従来のQスイッチダイオード励起Nd:YVO4の安定したパルス間安定性を有する最大パルス繰り返し率は、比較的低い利得のために約500kHzである。効率的にパルス繰り返し率を上げるためには、ビームコンバイナー24aと光変調器30aとを使用して、パルスレーザ14aと14bの繰り返し率を合計してよい。光変調器30a、例えば、(最高40GHz以上の変調帯域幅を有する、ワシントン州、シアトルにあるイーオースペイス(EOspace)社によって製造される装置などの)ファイバー結合マッハツェンダー干渉計は、有利に材料を加工するために所望の時間パルス形状を有するようにパルスを整形しながら、パルス20aと20bの直交する偏光を調整して、両方のパルスからなる直線偏光ビームにする。] [0070] シードレーザ波長は、Ybドープガラスの放射帯域幅に対応する970nmから1200nmまで、Erドープファイバーの1.4μmから1.6μmまで、あるいは、希土類ドープファイバーの他の波長範囲をカバーする。パルスシードレーザ源は、Qスイッチナノ秒固体レーザに限定されない。シードレーザには、限定する訳ではないが、モードロック固体レーザ、半導体レーザ、ファイバーレーザ、またはパルスシードレーザダイオードを含めてよい。分布帰還型(DFB)シードレーザダイオードの変調は、高周波レーザを得る1つの方法である。しかし、シードレーザダイオードの変調パルス繰り返し率は、いくつかの要因、例えば、緩和共振周波数、ダンピング周波数、寄生要素、スペクトル拡散、スペクトルチャープ、高調波歪み、および相互変調歪みによって制限される。EOM 30aを有するビームコンバイナー24aは、これらの問題を回避し、シードダイオードの数を増やすことによって、パルス繰り返し率を上げることができる。] [0071] 図4は、ビーム結合とパルスピッキング(そして、任意にはビーム整形)を含む、光変調器30aの多機能能力を使用する別の例示的なスケーラブルなMOPAレーザシステム76を示す。図4は、多くの点で図3と類似している。したがって、便宜のために、対応する構成要素の多くは、同じ参照記号が付けられている。また、便宜上、ビームコンバイナー24と光変調器30のセットは、ビームコンバイナーモジュール78とラベルを付けられた単一のブロックによって表示されており、それぞれのビーム経路の複雑さは省略されている。] 図3 図4 [0072] レーザシステム76はさらに、(ファイバー)パワーアンプ68及びさらなる光アイソレータ70の下流側に、ファイバーパワー/フォトニクス結晶ファイバー/固体(FP/PCF/SS)光アンプ78を使用する。レーザシステム76は、望ましくは、光変調器30aとしてファイバーベースの干渉計30aを使用してもよい。図3と4に関して、パワーアンプ68またはプリアンプ68は、単一ステージ、又は多段ステージとして使用してよい。] 図3 [0073] レーザシステム76はまた、FP/PCF/SS光アンプ78の下流側に配置される高調波変換器58を使用する。当業者にとって、高調波変換器58は、代案として、前述のように多数のビーム経路に沿った様々な場所に配置してよいことが想起される。選択肢を支持する幾つかの論拠と共に、他の高調波発生位置の幾つかの例が、EOM動作についての議論と関連して、後に示される。] [0074] 図5は、テイラードレーザパルス出力を生成するために、以下に記載するいくつかのレーザパルス・スライスシステム実施形態で実施できるEOM 30を示す。EOM 30は、パルスレーザ源14によって放射されるレーザパルス20の偏光ビームを受ける電気光学結晶セル62を含む。電気光学結晶セル62は、入射レーザパルス20の整形に寄与するために、EOMドライバー50のドライバー回路74を駆動する出力信号が印加される電極72を備えている。] 図5 [0075] EOM 30は、KDP、KD*P、ADP、AD*P、RTP、RTA、BBO、LiNbO3、または望ましくは、高い繰り返し率または周波数で動作する他の電気光学材料でできていてよい。EOM 30は、当業者に周知の一般に入手可能な光学素子である。幾つかの実施形態のEOM 30の好ましい形態には、ポッケルスセルが含まれる。幾つかの例示的なEOM 30が、さらなる例示的なEOM応用とともに、より詳細に説明される。] [0076] 適切な電気光学結晶セル62の1つの例は、オハイオ州、ハイランドハイツにあるクリーブランド・クリスタルズ(Cleveland Crystals)社によって製造されるLightGate 4BBOのポッケルスセルである。LightGate 4セルは、100kHzで動作可能で、その形状は、355nmで約1.3kVの4分の1波長遅延に対して駆動電圧を最小にする。LightGate 4セルは、わずか4pfの静電容量を有し、そして、それは2ns未満の立ち上がり及び立下りの光学応答時間という実現性を提供する。適切なドライバー回路74の1つの例は、高電圧の高速スイッチングタイムのポッケルスセルドライバーであり、ドイツ、ムルナウにあるバーグマン・メスゲレートエントヴィケルング(Bergmann Messegeraete Entwicklung)合資会社から入手できる。このポッケルスセルドライバーは、前に述べた例示的なEOMドライバー50の機能のいくらかまたは全てを有する可能性がある。] [0077] BBOベースのEOM 30は、BBOセル62の電極72に印加される4分の1波長の駆動電圧に応じて4分の1波長の回転子として機能する。図示されているように、レーザパルス20aは、たとえば、p−偏光(p-pol)であり、BBO結晶セル62を1回通過する。駆動電圧が、BBO結晶セル62の電極72に印加されない場合には、レーザパルスはp-pol状態のままであり、偏光子32を通過する。レーザ波長の4分の1波長の駆動電圧が、BBO結晶セル62の電極72に印加される場合、ビームの偏光方向は90度回転し、s−偏光(s-pol)となる。BBO結晶セル62の電極72に印加される駆動電圧が、0と4分の1波長電圧の間にある場合、偏光子32から伝達される偏光レーザパルス20aの部分は、近似的に次のように表される。] [0078] T=sin2[(π/2)(V/V1/2)] ここで、Tは、偏光子32からのレーザビームの透過率で、Vは、電気光学結晶セル62の電極72に印加される電圧であり、V1/2は半波長電圧である。] [0079] 上記の式に基づいて、EOM 30の制御可能な透過率Tが、レーザパルス整形機能を提供する。理論的には、電気光学結晶セル62と偏光子30の透過率は、約0% 〜100%であり得る。図6は、可能なレーザパルス形状の5つの例を示す。これらの例は、結合偏光ビーム18に保存されている単一の偏光状態にあるレーザパルス20、例えば、レーザパルス20aの変形を示す。もっとも、当業者は、直交する偏光状態にあるレーザパルス、例えばレーザパルス20bに対しては、EOM電圧の修正を、逆にして(例えば加法的というよりはむしろ減法的にして)、同様の出力パルス形状を得ることが理解できる。そういうわけで、反転したEOM駆動波形を印加することによって、合成偏光ビームのすべてのレーザ出力パルスは、同じテイラードパルス形状を得ることができる。] 図6 [0080] 図6は、列(a)として、パルス整形の1つの例を示し、この例では、透過率が、0%から100%に変わり、2ns未満の立ち上がり時間でレーザパルスがそのピークに達し、それによってレーザパルスの速い立ち上がりのリーディングエッジを提供する。当業者とっては、二重パス構成として技術分野で周知の別の構成において、4分の1波長の電圧を使用して偏光回転の所望の程度を実現してよいが、この改善効率は、光学調整のより大きな複雑さの代価として得られることが理解される。] 図6 [0081] 立ち上がり及び立下り時間は、電気光学セルの電圧と静電容量、駆動回路のトランジスタのスイッチングタイム、繰り返し率、及び総消費電力に関連がある。電気光学セルの低い電圧と静電容量は、その速い応答時間に寄与する。したがって、電気光学セルに対する適切な材料の選択は、重要である。当業者は、BBOとRTPが電気光学変調器への実装に有用な材料特性を有することが理解できる。ケックナー(Koechner)は、Solid-State Laser Engineering(シュプリンガー出版社)で、電場が結晶の光軸に平行で且つ入射光と同じ方向に印加されている縦型の電気光学セルに対して、位相差δは、長さIの結晶の印加電圧に対して次によって関係付けられると述べている。] [0082] δ=(2π/λ)n03r63Vz ここで、Vz = Ez×Iである。] [0083] 半波遅延を得るために、ポッケルスセルは位相差δ=πを生成する。この場合、ポッケルスセルに入射する直線偏光に対して、出力ビームも直線偏光となるが、偏光面は90度回転している。技術分野で周知の偏光光学素子を導入することによって、ポッケルスセルは電圧制御光変調器として機能することができる。ケックナーは、そのような装置の透過率Tの依存性を次で表している。] [0084] T= sin2[(π/2)(V/V1/2)] ここで、半波長電圧はV1/2 =λ/2n03r63によって与えられる。] [0085] 電場がビームの方向と垂直に印加される横型の電気光学結晶セルに対しては、半波長電圧はV1/2=λd/2n03r63Iによって与えられる。] [0086] この種の電気光学結晶セルには、半波長電圧が、結晶の長さに対する厚さの比に依存するという有用な特性がある。そして、これらのパラメータを適切に選択することによって、所与の位相差を実現するために、縦型の電気光学結晶セルに印加される電圧より低い印加電圧で動作する電気光学結晶セルを設計してよい。] [0087] 当業者は、上記式の項r63がKDP族のリン酸塩の電気光学係数を表すことが理解できる。RTP結晶はこの族の一般に使用されるメンバーであり、1064nmのレーザ入力用の幾つかの好適な実施形態の好ましい電気光学結晶材料である。幾つかの好適な実施形態に対して、BBO結晶が、望ましくは、355nmのレーザ入力で使用される。] [0088] RTP結晶は、1064nmのレーザ入力に対して、低電圧要件(πまたは半波長遅延、そして、3.5mmの開口に対して約1.6kV)を有し、10MHzの繰り返し率まで動作ができる。RTP結晶は、平均パワーが通常10W以上の場合、旨く機能しないか、または、透明度制約のため、UV応用には適切ではない。上記のように、これらの後者の応用には、BBOが好まれる。実際には、高電圧の要件(半波長遅延で約6kV)のため、1064nmのレーザに対して、100kHzでBBOを駆動することは、難しい。したがって、RTP電気光学結晶セルは、1064nmのレーザのための現在好ましい選択である。そして、BBO電気光学結晶セルは、355nmのレーザ(LightGate 4 BBOポッケルスセルの場合、半波長遅延で約1.3kV)用に選好される。他の電気光学材料、例えばKDP、RTA、及びADPには、圧電性(PE)の共振のために、高い繰り返し率の使用とパルス変調に対する主要な制限がある。より速い立ち上がりと立ち下がり時間ほどは、結果的により高い周波数成分をもたらすので、これらの周波数成分のうちの1つが、主要共振周波数に該当する可能性がより高くなる。これは特に速い立ち上がり時間のテイラードパルスにとって当てはまり、これらパルスは、基本の繰り返し率を優に上回る周波数にわたる多くの周波数成分を含む。] [0089] テイラードパルス形状を発生するために、記述される好適な実施形態は、PE共振を回避するように設計されている「高速多状態(FMS)」電気光学変調器によって実現される。1064nmのレーザ出力に対して、これは、RTP結晶材でできている電気光学セルと短い電気パルスを使用することによって実現される。これら短いパルスは、重大なPE共振を発生しない。ナノ秒のオーダーのパルス長は、結果として、比較的低いPE共振となる。たとえば、RTP電気光学結晶セルは、5%のデューティサイクルのパルスに対して、10MHzの繰り返し率を達成することができる。] [0090] 速い立ち上がり立下り時間を得る別の関心事は、電気光学変調器ドライバーの設計である。サブナノ秒またはピコ秒のスイッチングタイムの実現を妨げる、電気光学結晶セルの実際の制約はない。したがって、高速なスイッチングタイムは、主に電気ドライバーに依存する。当業者は、2種類の主要な電気スイッチャ:アバランシェトランジスタとMOSFETがあると分かる。これらトランジスタは、最も速いスイッチングタイムを実現するためには、非常に限定された電圧範囲内で動作する。7〜10のトランジスタのスタックを使用して、1.6kVの範囲内で動作させてよい。アバランシェトランジスタは、2nsのスイッチングタイムを達成できるが、それらの繰り返し率は10kHz未満に制限されている。より高い繰り返し率に対しては、目下、MOSFETが好まれる。なぜなら、通常、MOSFETは、1nsの応答時間と最大の1kVの動作電圧を有しているためである。少なくとも2〜3個のMOSFETスタックは、1.6kVの範囲内で動作するのに使用される。] [0091] MOSFETの選択と回路設計は、したがって、FMSパルス変調を達成するために密接な関係がある。特に、ドライバー回路の消費電力は重要である。なぜなら、消費電力は、ピーク動作電圧の2乗に比例するためである。たとえば、約6kVで動作するBBO電気光学セルは、所与の繰り返し率で同等の位相シフトを達成するのに、1.6kVで動作するRTP電気光学セルの消費電力の約14倍の消費電力を必要とする。当業者は、動作電圧を下げることによって、消費電力を減らせることが理解できる。MOSFETの数を減らすことは可能であり、それによって、開口サイズの賢明な選択と結果として得られる駆動電圧とによって、FMSパルス変調のより良い性能が得られる。横型の電気光学変調器の好適な実施形態において、RTP及びBBO電気光学結晶セルの開口を約2mmへ縮小することによって、RTPとBBO電気光学結晶セルに対して、それぞれ、1064nmで、約800Vと4kVまでの対応する半波長遅延電圧の低減が得られる。] [0092] FMS電気光学変調器は、複数のプログラム可能な変調ステップが可能であり、各々のステップは、望ましくは約4ns未満の立ち上がり時間と、望ましくは約4ns未満の立ち下がり時間を有し、そしてより望ましくは、各ステップが、望ましくは約2ns未満の立ち上がり時間と望ましくは約2ns未満の立ち下がり時間を有する。 開示される実施形態の操作上の長所は、それら実施形態が、2個以上の振幅値を有するようにプログラム可能なテイラードパルス形状を提供するということである。別のそのような操作上の長所は、離散的な振幅及び時間持続成分を有するプログラム可能なテイラードパルス形状を提供する能力である。そのような能力は、特に図6(a)に示すタイプのパルス形状を有するテイラードパルス出力の生成に有用である。このパルス形状は、第1の最大振幅に関して、第1の最大振幅への立ち上がり時間より、かなり長い全体の立ち下がり時間を有している。] 図6 [0093] ここに記述されるレーザシステムの例示的な実施形態は、ほぼガウス、長方形、又は台形のパルス形状の基本波または高調波レーザパルス入力からテイラード高調波出力パルス形状を発生することができる。上述したように、高調波変換器またはモジュール58は、パルスレーザ12の一部を形成してよく、ビームコンバイナー24aの上流側を除き、ビームコンバイナーとEOM 30aとの間、EOM 30aの下流側、または、EOM 30cまたは30dの下流側の追加の共振器であってよい。そのようなテイラード高調波パルス形状出力は、有利には以下の為に使用してよい。DRAM、SRAM、及びフラッシュメモリを含む広範囲の半導体メモリデバイスの導電性リンク構造を切断すること;フレキシブル回路、例えば銅/ポリアミド積層材料、そして、集積回路(IC)パッケージにレーザ穿孔マイクロビアを製作すること;半導体のレーザ加工またはマイクロ加工、例えば、半導体集積回路、シリコンウエハ、及び太陽電池のレーザスクライビングまたはダイシングを実行すること;そして、金属、誘電体、重合材料、及びプラスチックのレーザマイクロ加工を実行すること。] [0094] 図7は、パルス高調波レーザ源14cを使用するレーザシステム80の例示的な実施態様を示す。パルス高調波レーザ源14cは、1064nmで動作するダイオード励起QスイッチNd:YVO4マスター発振器82であってよい。その出力(λ1、P1(t)として図示されている)は、また1064nmで動作するダイオード励起Nd:YVO4アンプ68で増幅される。増幅された1064nmの出力(λ1、P2(t)として図示されている)は、その後、(アンプ68の下流側で且つEOM 30aの上流側にある)共振器外の高調波変換器モジュール58で355nmに周波数変換される。その出力は、λ2、P3(t)として図示されている。共振器外の高調波モジュール58は、オプションの第1の集光レンズと、1064nm〜532nmの変換用タイプIのノンクリティカル位相マッチLBO切片と、 オプションの第2の集光レンズと、タイプIIの1064nm+532nm〜355nmの高調波変換用の和周波発生LBO結晶切片とを含む。この例示的な構成はステアリング光学素子とダイクロイックビームスプリッティング素子を含み、これらの構成及び実施方法は当業者には周知である。各パルス高調波源14cの出力(λ2、P3(t)として図示されている)は、FMSEOM 30に結合入力され、355nmの第3の高調波波長のテイラードパルス形状出力(λ2、P4(t)として図示されている)を生成する。] 図7 [0095] 当業者にとっては、同じ偏光変化に対する印加電圧が、第2の高調波にとって半分で、第3の高調波にとって3分の1であるので、FMSEOM 30が、高調波波長で効率的に作動できることが理解される。この効果によって、基本波長で動作する同じシステムに関しては、立ち上がり及び立ち下り時間の有益な低減が可能となる。なぜなら、駆動電圧の立ち上がり時間が、低速で制限され、そして、より短い波長の変調は低い駆動電圧で達成されるからである。] [0096] 図8Aは、(パワーアンプ68の上流側にある)FMSEOM 30と基本波パルスレーザ源14dを使用し、(アンプ68とEOM 30aの下流側にある)高調波変調器58と連携して、整形されたレーザパルスの非線形変換によって、所望の出力を生成する例示的なレーザシステム84aの簡略化したブロック図を示す。第1の中心または基本波長で動作するパルスレーザ源14dは、ほぼガウス、長方形、又は台形のパルス形状出力(λ1、P1(t)として図示されている)をFMS EOM 30に供給する。FMS EOM 30は、入力パルス形状を修正し、続くダイオード励起Nd:YVO4パワーアンプ68による増幅と、それに続く高調波出力への変換とに適切な第1のテイラードパルス形状出力(λ1、P2(t)として図示されている)となるようにプログラムされている。高調波出力を生成するために、1064nmで動作するダイオード励起パワーアンプ68で生成される増幅された基本波長テイラードパルス形状出力(λ1、P3(t)として図示されている)は、高調波変換モジュール58に供給される。高調波変換モジュール58は、355nmの第2の中心または高調波波長で、増幅された基本波長テイラードパルス形状出力を高調波テイラードパルス形状出力(λ2、P4(t)として図示されている)に変換する。 図8Aで示すように、高調波変換過程の特性のために、λ1、P3(t)のλ2、P4(t)への変換は、当業者にとって周知のように、パルス形状振幅の時間依存性に強く依存する。当業者は、第2、第4、または第5の高調波は、光学素子と高調波結晶の別の配置によって生成できることが理解できる。高調波変換過程は、V.G. ドミートリーブ(Dmitriev)ほかのHandbook of Nonlinear Optical Crystals、pp. 138-141に記載されている。別の実施形態においては、ダイオード励起パワーアンプ68は、ダイオード励起大モード面積ファイバーパワーアンプまたはダイオード励起フォトニック結晶ファイバーパワーアンプと置き換えてよい。] [0097] 図8B-1は、第1の他の実施形態として、レーザシステム84bを示し、FMSEOM 30の第1のテイラード基本波出力が、増幅することなく高調波変換モジュール58に直接結合入力されている。この時間依存性の効果の説明が、V.G.ドミートリーブほかのHandbook of Nonlinear Optical Crystals、pp. 1-51に与えられている。出願人は、特に図2.13を参照する。それは、入力パルス形状時間振幅分布に対する高調波パルス形状生成の依存性の実例である。図8B-2と8B-3は、図8B-1のパルスレーザ源14d、FMS EOM 30、及び高調波変換モジュール56のそれぞれのレーザ出力パルス波形92、94及び96を示すために3つのオシロスコープスクリーン記録からの異なる一対をそれぞれ重畳して示している。] 図2 [0098] 図8B-2はテイラードの深UV(266nm)出力パルス波形96とパルスグリーン(532nm)のレーザ出力波形92との時間関係を表し、そして、図8B-3は深UV(266nm)出力パルス波形96とテイラードグリーン(532nm)の出力パルス波形94の時間関係を表す。図8B-3は、波形96の比較的平らな中間部分96iから測定されたピーク振幅96pの高さが、波形94の比較的平らな中間部分94iから測定されたピーク振幅94pの高さより相当高いことを示す。ピークの振幅96pとピークの振幅94p間の有意差は、高調波変換モジュール58で実行される非線形高調波変換過程に起因しており、変換過程では、P3(t)はP2(t)2に比例している。テイラード出力パルス波形96のピーク振幅96pに対する高調波変換の非線形効果の事前補償(Precompensation)には、EOM 30の電極72に印加されるドライバー回路74の駆動出力信号シーケンスの思慮深いタイミングが必要となる。駆動信号シーケンスは、EOM 30の出力透過の複数の状態を生成し、テイラードグリーン出力パルス波形94を形成する。ここで、テイラードグリーン出力パルス波形94は、非線形効果を事前補償し、所望の形状のテイラード深UV出力パルス波形96を生成する。] [0099] 図8Cは、第2の他の実施形態として、レーザシステム84cを示し、パルスレーザ源14dは、1064nmで動作するダイオード励起QスイッチNd:YVO4レーザであり、その出力(λ1、P1(t)として図示されている)は、次に共振器外の高調波変換モジュール58に印加され、その後、355nmの高調波波長の高調波非テイラードパルス形状出力(λ2、P2(t)として図示されている)に変換される。高調波非テイラードパルス形状出力は、その次に、FMSEOM 30に結合入力され、355nmの高調波波長の高調波テイラードパルス形状出力(λ2、P3(t)として図示されている)を生成する。] [0100] 図8Dは、第3の他の実施形態として、レーザシステム84dを示し、基本波パルスレーザ源14dは1064nmで動作するダイオード励起QスイッチNd:YVO4レーザであり、それらの出力(λ1、P1(t)として図示されている)は、FMSEOM 30に結合入力され、第1の基本波テイラードパルス形状の出力(λ1、P2(t)として図示されている)を生成する。第1の基本波テイラードパルス形状出力は次にダイオード励起ファイバーアンプまたはダイオード励起固体アンプ68で増幅され、増幅された基本波テイラードパルス形状の出力(λ1、P3(t)として図示されている)を生成する。ダイオード励起固体アンプ68の好適な実施形態は、ダイオード励起Nd:YVO4アンプである。あるいは、ダイオード励起パワーアンプ68は、ダイオード励起大モード面積ファイバーパワーアンプまたはダイオード励起フォトニック結晶ファイバーパワーアンプに置き換えてよい。テイラードパルス形状出力λ1、P3(t)は、その次にファイバーまたはダイオード励起固体パワーアンプ78で増幅され、第2の増幅されたテイラードパルス形状の出力(λ1、P4(t)として示される)を生成する。その出力は、次に共振器外の高調波変換モジュール58に印加されて、引き続いて355nmの高調波波長の高調波テイラードパルス形状の出力(λ2、P5(t)として図示されている)に変換される。] [0101] 図9Aは、FMSEOM 30と、プログラム可能なパルス幅を有するマスター発振器ファイバーパワーアンプ(MOFPA)を含むパルスレーザ源14eとを使用するレーザシステム86aの好適な実施形態の簡略化したブロック図を示す。プログラム可能なパルス幅のMOFPAは、典型的な台形のパルス形状の出力を生成する。レーザシステム86aは、望ましくは光変調器30aとして、ファイバーベース干渉計30aを使用してもよい。] [0102] MOFPAは、パルスシード源88とファイバーパワーアンプ68とを含む。シード源88は、パルスレーザ源、例えばQスイッチ固体レーザまたはパルス半導体レーザである。シード源レーザからのレーザ出力(λ1、P1(t)として図示されている)はファイバーパワーアンプ68に供給され、そのアンプは、MOFPA出力(λ1、P2(t)として図示されている)を生成する。MOFPA出力は、望ましくは狭い分光帯域幅(<1.0nm)であり、且つ優れた空間モード品質(M2<1.2)でよく偏光している(>100:1 )。ファイバーパワーアンプ68は、望ましくはダイオード励起稀土類ドープファイバーアンプであり、そして、ダイオード励起稀土類ドープファイバーアンプの利得ファイバーは、望ましくはマルチクラッド大モード面積ファイバーである。別の好適な実施形態では、利得ファイバーは、大モード面積フォトニック結晶ファイバーであり、それは、ロッドのような大モード面積フォトニック結晶ファイバーであってよい。] [0103] MOFPA出力はFMSEOM 30に結合入力される。そのFMS EOMは、入力パルス形状を、高調波出力への後続の変換に適切な第1のテイラードパルス形状出力(λ1、P3(t)として図示されている)に修正するようにプログラムされている。FMS EOM 30の出力は、共振器外の高調波モジュール58に印加され、そこで355nmの高調波波長の高調波テイラードパルス形状出力(λ2、P4(t)として図示されている)に周波数変換される。各パルスレーザ14eからの高調波テイラードパルス形状MOFPA出力のパルス繰り返し周波数は、望ましくは約50kHzより高く、そしてより望ましくは約150kHzより高い。] [0104] 図9Bは、他の実施形態として、レーザシステム86bを示し、パルスレーザ源14eが、先に述べたように1064nmで動作するMOFPAであってよい。そして、その出力(λ1、P1(t)として図示されている)は、共振器外の高調波モジュール58に印加され、355nmの高調波波長の高調波非テイラードパルス形状出力(λ2、P2(t)として図示されている)に変換される。高調波非テイラードパルス形状出力は、FMSEOM 30に結合入力され、355nmの高調波波長で高調波テイラードパルス形状出力(λ2、P3(t)として図示されている)を生成する。レーザシステム86bは、望ましくは光変調器30aとして、ファイバーベース干渉計30aを使用してもよい。] [0105] 図10は、図2の中でも示したように、パルス高調波レーザ源14fと、1つまたは2つのFMSEOM 30cまたは30dとによって実施され、所望の整形されたレーザパルス出力を生成するレーザシステム100の光学構成要素を示す詳細なブロック図である。図10に関して、レーザシステム100は、355nmのパルスレーザ出力ビーム104を放射する望ましくは共振器内UVDPSSレーザタイプのパルス高調波レーザ源14fを含む。出力ビーム104のレーザパルス106の1つが、レーザ源102の出力に示されている。適切なレーザ源102は、Tristar (商標) 2000UVレーザであり、それはカリフォルニア州、アーバンにあるニューポート(Newport)社のスペクトラ・フィジックス(Spectra-Physics)部門によって製造され、100kHz繰り返し率と18nsのパルス幅で、約1Wの355nmのパワーを放射する。レーザビーム104は、高反射性ミラー108に入射し、そして、そのミラーは、入射レーザビームエネルギーのほぼ全てを第2の高反射性ミラー110に向け、入射レーザビームエネルギーの漏れ量を光検出器112に提供し、検出器は、検出器出力信号114を生成する。適切な光検出器112は、浜松S3279フォトダイオードであり、それは、日本の浜松市にある浜松ホトニクス社(株)によって製造されている。さらに以下に記載するように、検出器出力信号114は、電気光学変調器ドライバー回路74の3つの実施形態の各々に供給される。] 図2 [0106] ミラー110で反射されるレーザビーム104は、手動で調節可能な減衰器120と第1のビームエキスパンダー122を伝播し、高反射性ビームステアリングミラー124と126にて反射し、電気的に制御される減衰器として機能する音響光学変調器(AOM)128の入力に達する。AOM 128を出るレーザビーム104は、第2のビームエキスパンダー130を伝播する。] [0107] レーザシステム100の第1の実施態様では、レーザビーム104は、第2のビームエキスパンダー130から伝播し、反射鏡134と136からの反射の後、光学的に直列接続の電気光学変調器30cと30dに入射する。それらの出力は、それぞれの偏光子154と156に光学的に関連付けられている。適切な電気光学変調器30cまたは30dは、上に記載したLightGate 4BBOポッケルスセルである。EOM 30cと30dは、電気光学変調器駆動回路210(図11)から、駆動制御出力信号を受信し、テイラードパルス出力を生成する。その出力は、ビームエキスパンダー158を伝播し、それからズームビームエキスパンダー160を伝播して、システム光学構成要素に送達用のプログラム可能なレーザビームスポットを供給する。] [0108] レーザシステム100の第2及び第3の実施態様では、EOM 30dとその付随の偏光子156は存在せず、レーザビーム104は、EOM 30cとその付随の偏光子154とを通って、ズームビームエキスパンダー160に伝播する。電気光学変調器30cは、駆動制御出力信号を、第2の実施態様の場合は、電気光学変調器駆動回路310(図9)から、そして、第3の実施態様の場合は、電気光学変調器駆動回路410(図11)から受信する。レーザシステム100の3つの実施態様を可能にする電気光学変調器駆動回路210、310及び410の3つの実施形態の以下の説明に、テイラードレーザパルス時間プロファイルの合成が詳細に示される。] [0109] 図11は、第1の実施形態として、駆動制御出力信号を電気光学変調器150と152に供給する電気光学変調器駆動回路210を示す。それら変調器は、それに応えて、複数の出力透過状態を作り出し、それによってテイラードパルス時間プロファイルを有するテイラードパルス出力を生成する。駆動回路210は、入力として、光検出器112の検出器出力信号114と制御コンピュータ216からの制御コマンド出力212とを受信する。制御コマンド出力212は、検出器出力信号114の変化する値との比較用に、制御コンピュータ216によって設定されたトリガー閾値を含む。パルスレーザ放射の発生に応じて生成される検出器出力信号114とトリガー閾値との比較が、駆動回路210の動作の基礎になっている。検出器出力信号114は、複数の出力透過状態の生成をパルスレーザ放射の発生に同期させ、制御コマンド出力は、パルスレーザ放射の複数の出力透過状態の生成のシーケンシングに貢献する。このような同期化によって、テイラードパルス出力を形成する、複数の出力透過状態の生成に対して、レーザパルスエネルギーの不確定のエネルギー増強の影響から生じるジッター及びレーザパルス発射信号の信号ジッターの寄与入力が抑制される。] [0110] 以下に駆動回路210の構成要素と動作の説明が、図11と図12を参照して示される。後者の図は、生成される信号波形のタイミングシーケンスと、その結果として生じるEOM 30cと30dの出力透過状態とを示している。検出器出力信号114は、第1の電圧コンパレータ232と第2の電圧コンパレータ234の各々の信号入力に印加される。制御コマンド出力212は、低いトリガー閾値信号236と、高いトリガー閾値信号238とを含み、それらは、デジタル/アナログ変換器(DAC)240と242のそれぞれの入力に印加される。DAC 240の低い方の閾値電圧出力244は、第1のコンパレータ232の電圧閾値入力に印加され、DAC 242の高い方の閾値電圧出力246は、第2のコンパレータ234の電圧閾値入力に印加される。] [0111] 図11と12は、コンパレータ232の出力とコンパレータ234の出力にそれぞれ現れるトリガー1信号とトリガー2信号を示している。図11は、明快さのために、レーザパルス106とDAC出力244と246の閾値電圧とを並置して示している。コンパレータ232のトリガー1出力は、第1のEOドライバー250のスタート入力と、プログラマブル・ディレイライン252の信号入力に印加される。ディレイライン252のストップ1出力は、トリガー1出力の時間変位されたバージョンを表すが、第1のEOドライバー250のストップ入力に印加される。同様に、コンパレータ234のトリガー2出力は、第2のEOドライバー254のスタート入力とプログラマブル・ディレイライン256の信号入力に印加される。ディレイライン256のストップ2出力は、トリガー2出力の時間変位されたバージョンを表すが、第2のEOドライバー254のストップ入力に印加される。] [0112] 図11と12は、ディレイライン252の出力とディレイライン256の出力にそれぞれ現れるストップ1信号とストップ2信号を示している。図8(上側の記録)は、ディレイ1をトリガー1とストップ1信号の立ち上がりエッジの間の時間遅延として示し、ディレイ2をトリガー2とストップ2信号の立ち上がりエッジの間の時間遅延として示している。ディレイ1とディレイ2の量は、それぞれのプログラマブル・ディレイライン252と256の遅延プリセット入力に印加される制御コマンド出力212上に供給される遅延プリセット値によって確定される。ディレイ1の初めに、トリガー1信号の立ち上がりエッジは、第1のEOドライバー250の出力において、ドライバー1遅延信号をある電圧へ遷移させる。その電圧に応答して、EOM 30cは、パルスレーザ放射のより低い出力透過状態からより高い出力透過状態に切り替わる。図12(下側の記録)は、第1のEOドライバー250による遷移から生じるパルスレーザ放射に関する結果を示し、より低い出力透過からより高い出力透過を引き起こしている。ドライバー1(上側の記録)とスライス1(下側の記録)の第1の立ち上がりエッジとの間の矢印はこの結果を示す。ディレイ1の期間中であって且つディレイ2の初めに、トリガー2信号の立ち上がりエッジは、第2のEOドライバー254の出力において、ドライバー2遅延信号をある電圧へ遷移させる。その電圧に応答して、EOM30dはパルスレーザ放射のより高い出力透過状態から中間の出力透過状態に切り替わる。中間の出力透過状態は、より高い出力透過状態とより低い出力透過状態との間にある。図12(下側の記録)は、第2のEOドライバー254による遷移から生じるパルスレーザ放射に関する結果を示し、より高い出力透過から中間の出力透過を引き起こしている。ドライバー2(上側の記録)とスライス2(下側の記録)の第1の立ち下がりエッジとの間の矢印はこの結果を示す。] [0113] ディレイ1は、ストップ1信号の立ち上がりエッジで終了する。これは、ディレイライン252によってもたらされる遅延の結果である。ディレイ1の終わりは、ドライバー1遅延信号をある電圧へ遷移させる。その電圧に応答して、電気光学変調器150はより高い出力透過状態からより低い出力透過状態へ切り替わる。図12(下側の記録)は、パルスレーザ放射に関して第1のEOドライバー250による、より高い出力透過からより低い出力透過への遷移の結果を示す。ストップ1(上側の記録)とスライス2(下側の記録)の第2の立ち下がりエッジとの間の矢印はこの結果を示す。] [0114] 最後に、ディレイ2は、ストップ2信号の立ち上がりエッジで終わる。これは、ディレイライン256によってもたらされる遅延の結果である。ディレイ2の終わりは、ドライバー2遅延信号をある電圧へ遷移させる。その電圧に応答して、EOM 30dは中間の出力透過状態からより高い出力透過状態へ切り替わる。その信号遷移が、ストップ1信号の立ち上がりエッジの後であって次のレーザパルス放射がEOM 30cに到着する前に生じる限り、EOM 30dのより高い出力透過状態への戻りのタイミングは重要ではない。実際には、EOM 30cのより低い出力透過状態がゼロを越えそうな限りにおいて、レーザパルスの放射が完了した後、その信号遷移は起こる。] [0115] 図13と15は、第2及び第3の実施形態として、各々駆動制御出力信号をEOM 30に供給する、それぞれの電気光学変調器の駆動回路310と410を示す。そのEOMは、それに応えて、複数の出力透過状態を作り出し、それによってテイラードパルス時間プロファイルを有するテイラードパルス出力を生成する。(図10は、レーザシステム100内の電気光学変調器152、偏光子156、及びEOドライバー254を破線で示し、図13と15の実施形態と関連してそれらの省略を示す。)] [0116] 以下に駆動回路310の構成要素と動作の説明が、図13と図14を参照して示される。後者は、生成される信号波形のタイミングシーケンスと、その結果として生じるEOM 30の出力透過状態とを示す。駆動回路310は、入力として、光検出器112の検出器出力信号114と、制御コンピュータ216からの制御コマンド出力212を受信する。検出器出力信号114は、電圧コンパレータ232の信号入力に印加される。制御コマンド出力212は、デジタル/アナログ変換器(DAC)240の入力に印加されるトリガー閾値信号236と、プログラマブル・ディレイライン252の遅延プリセット入力に印加される遅延プリセット値を含む。] [0117] 図13と14は、コンパレータ232の出力に現れるトリガー1信号を示している。図13はレーザパルス106と、DAC出力244の閾値電圧とを示す。コンパレータ232のトリガー1出力は、EOドライバー250のスタート入力とプログラマブル・ディレイライン252の信号入力に印加される。トリガー1出力の時間変位されたバージョンを表す、ディレイライン252のトリガー2出力は、EOドライバー250のストップ入力に印加される。] [0118] 図14(上側の記録)は、ディレイ1を、トリガー1及びトリガー2信号の立ち上がりエッジ間の時間遅延として示している。トリガー1信号の立ち上がりエッジの約10ns後に、EOドライバー250は、その出力において、ドライバー1(スタート)信号をある電圧へ遷移させる。その電圧に応答して、EOM 30はパルスレーザ放射の最小出力透過状態から最大出力透過状態に、そして、その後中間の出力透過状態に切り替わる。(トリガー1からドライバー1(スタート)までの10nsの遅延は、EOドライバー250内の固有の回路遅延を表す。)中間の出力透過状態は、最大と最小の出力透過状態の間にある。この出力透過状態の切換シーケンスは、EOM 30を電圧オーバードライブ状態に駆動するEOドライバー250の出力に現れる電圧レベルによって達成される。電圧オーバードライブ状態に達するために、EOM 30は、最大の出力透過状態を通って、パルスレーザ放射の高振幅部分312を形成して、それから、中間の出力透過状態に変わってしばらく留まり、パルスレーザ放射の平らな振幅部分314を形成する。図14(下側の記録)は、EOドライバー250による遷移から生じるパルスレーザ放射に関し、最小出力透過から最大の出力透過に、その後中間出力透過に至る結果を示す。] [0119] ディレイ1は、ストップ1信号の立ち上がりエッジで終了する。これは、ディレイライン252によってもたらされる遅延と、EOドライバー250の10nsの回路遅延との結果である。ディレイ1の終わりで、EOドライバー250は、その出力において、ドライバー1(ストップ)信号をある電圧へ遷移させる。その電圧に応答して、EOM 30は中間の出力透過状態から最小限の出力透過状態へ切り替わる。図14(下側の記録)は、EOドライバー250による遷移から生じるパルスレーザ放射に関し、中間出力透過から最小出力透過に至る結果を示す。中間出力透過状態から最大出力透過状態への切り替えは、EOM 30を、最大出力透過状態を通って最小出力透過状態へ戻すことによって達成され、パルスレーザ放射の第2の立ち下がりエッジが形成される。最大出力透過状態は、パルスレーザ放射終了時、第2のピークの振幅部分(図14に示されない)を形成するが、その時におけるレーザパルス106は低いエネルギーレベルのため、無視する必要がある。] [0120] 以下に駆動回路410の構成要素と動作の説明が、図15と図16を参照して示される。後者は、生成される信号波形のタイミングシーケンスと、その結果として生じるEOM 30の出力透過状態とを示す。駆動回路410は、入力として、光検出器112の検出器出力信号114と、制御コンピュータ216からの制御コマンド出力212を受信する。制御コマンド出力212は、検出器出力信号114の変化する値との比較用に、制御コンピュータ216によって設定されるトリガー閾値を含む。検出器出力信号114は、第1の電圧コンパレータ232と第2の電圧コンパレータ234の各々の信号入力に印加される。制御コマンド出力212が、正になる電圧トリガー閾値信号236と、負になる電圧トリガー閾値信号238とを含み、それらは、デジタル/アナログ変換器(DAC)240と242のそれぞれの入力に印加される。DAC 240の正になるトリガー閾値電圧出力244は、第1のコンパレータ232の電圧閾値入力に印加される。そして、DAC 242の負になるトリガー閾値電圧出力246は、第2のコンパレータ234の電圧閾値入力に印加される。] [0121] 図15と16は、コンパレータ232と234の出力にそれぞれ現れるトリガー1とトリガー2信号を示している。図16は、レーザパルス106と、DAC出力244の閾値電圧とを示す。コンパレータ232のトリガー1出力は、EOドライバー250のスタート入力に印加され、コンパレータ234のトリガー2出力は、EOドライバー250のストップ入力に印加される。] [0122] 図16(上側の記録)は、トリガー1信号の立ち上がりエッジ後の約10nsで、EOドライバー250が、その出力において、ドライバー1(スタート)信号をある電圧へ遷移させ、その電圧に応答して、EOM 30はパルスレーザ放射の最小出力透過状態から最大出力透過状態に、その後中間出力透過状態に切り替わることを示している。中間出力透過状態は、最大と最小出力透過状態との間にある。出力透過状態のこの切換シーケンスは、EOM 30を電圧オーバードライブ状態に駆動するEOドライバー250の出力に現れる電圧レベルによって実現される。電圧オーバードライブ状態に達するために、EOM 30は、最大出力透過状態を通って、パルスレーザ放射の高振幅部分412を形成し、そして、中間の出力透過状態に変わってしばらく留まり、パルスレーザ放射の平らな振幅部分414を形成する。図16(下側の記録)は、EOドライバー250による遷移から生じるパルス放射に関し、最小から最大の出力透過に、その後中間の出力透過に至る結果を示す。] [0123] トリガー2信号は、トリガー閾値信号236と238に対応するパルス振幅レベル間のレーザパルス106の立ち上がり経過時間の結果として生成される。トリガー2信号の立ち上がりエッジの約10ns後に、EOドライバー250は、その出力において、ドライバー1(ストップ)信号をある電圧へ遷移させる。その電圧に応答して、EOM 30は中間出力透過状態から最小出力透過状態へ切り替わる。図16(下側の記録)は、EOドライバー250による遷移から生じるパルスレーザ放射に関し、中間から最小出力透過に至る結果を示す。中間から最大出力透過状態への切り替えは、EOM 30を最大出力透過状態を通って最小出力透過状態へ戻すことによって達成され、パルスレーザ放射の第2の立ち下がりエッジを形成する。最大出力透過状態は、パルスレーザ放射終了時に、第2のピークの振幅部分(図12に示されない)を形成するが、その部分は、その時点のレーザパルス106のパルス振幅エネルギーレベルは低いので、無視する必要がある。] [0124] 図13と15は、EOM 30に制御可能な形状を有する駆動制御出力信号を供給するために、電気光学変調器駆動回路310と410の各々のEOM 30とドライバー250の出力との間に配置される抵抗-ダイオードアレイ500を示す。EOM 30の結晶は、電気的にコンデンサとして現れるので、抵抗または切り替え可能な抵抗アレイの介在物を、テイラードパルス時間プロファイルの電圧勾配を制御するのに使用してよい。 抵抗-ダイオードアレイ500は、並列に接続された2個の下位回路を含む。下位回路各々は、ステアリングダイオード506と直列接続されている並列接続抵抗502と504を含む。スイッチ508と直列に接続されている抵抗504を、その下位回路に組み入れ又は切り離して、実効抵抗値を変更してよい。そして、下位回路のステアリングダイオード506は、互いに反対方向に取り付けられ、テイラードパルス時間プロファイルの立ち上がり立ち下がりエッジに対する非対称勾配を助長している。] [0125] 図17は、パルスレーザ放射増強時間に関連するジッターを抑え、それによって、EOM 30aのパルス整形、パルスピッキング及びビーム結合の機能の同期化に寄与するように構成されているレーザシステム550を示す。ジッター抑制を実施することによって、密集したレーザパルスから成る合成レーザビーム18による高スループットレーザ加工が可能となる。便宜上、図17は、他の図において同様の対応する構成要素を識別する参照記号と同一のまたは類似の幾つかの参照記号を使用している。便宜のために、スケーリング(scaling)機構、特にビーム経路構成要素の詳細は、簡単にするために省略されている。] [0126] 図17に関して、レーザシステム550は、光検出器112a、112b、112a2、及び112b2を使用し、信号を共通のトリガー回路552に供給して、EOM 30aの切り替え機能をそれぞれのパルスレーザ14a、14b、14a2、及び14b2のパルス放射の開始に同期させる。トリガー回路552は、タイミング情報をパルス整形コントローラ554に、または直接EOMドライバー250に供給してよい。EOM 30aは、図11〜16の一般的なEOM 30に関して記載された方法と同様に応答する。より詳しくは、パルス同期化レーザコントローラ42は、パルスドライバー40に、制御コマンド出力を供給する。その出力は、パルスレーザ14a、14b、14a2、及び14b2からのレーザパルス放射のシーケンスと、EOM 30aによって取られる状態の切り替えの対応するシーケンスとを指定する。パルスドライバー40は制御コマンド出力を受信し、別々の一連の出力パルスをパルスレーザ14a、14b、14a2、及び14b2に供給し、それらパルスレーザは、出力パルスに応答して、指定されたシーケンスでレーザ出力を放射する。] [0127] レーザシステム550に対してジッター抑制を達成するために、パルスレーザ14a、14b、14a2、及び14b2は、図10のレーザシステム100に関して先に述べたものと同様の方法で、漏出量の入射レーザビームエネルギーを、それぞれの光検出器112a、112b、112a2、及び112b2に供給し、光検出器は、検出器出力信号を生成し、トリガー回路552へ供給する。パルスレーザ放射の発生に応じて生成される検出器出力信号によって、EOM 30aの切り替え動作が同期化され、その結果、パルスレーザ14a、14b、14a2、及び14b2の1つから選択されたレーザパルス放射が既知の時刻にEOM 30aに到着し、その時にEOM 30aは選択されたレーザパルス放射に対応する遅延状態をとる。] [0128] 光検出器112a、112b、112a2、及び112b2とトリガー回路552との使用によって、大部分の時間ジッター問題を低減するか又は解消し、異なるパルスレーザ源14からのパルスを密集させることができる。ジッターなしで、スケーリング(scaling)セットからのパルス間のより密集した間隔によって、より高度なパルス整形制御と同様にさらにより大規模なスケーリング(scaling)が可能になる。たとえば、EOM 30aは、サブナノ秒、もっと言えばピコ秒立ち上がり立下り時間を実現することができて、リンク加工用のテイラードパルスを発生し、非常に高い繰り返し率と非常に高いピークパワーで、ビア穿孔用の短いパルスを発生するのに使用できる。2倍に又はさらなるスケーリングパルスの繰り返し率によって、システムのスループットを増大させることができる。] [0129] パルス整形制御の容易化に加えて、トリガー回路552は、ビーム伝播-遮断ビーム偏光変化を適用することによって、パルスピッキングに関してタイミングを容易にするのに使用してもよい。同様に、トリガー回路552は、ビーム偏光変化を直交する偏光ビームに適用することによって、ビーム結合に関してタイミングを容易にするのに使用してもよい。最後に、トリガー回路552は、EOM30aのパルス整形、パルスピッキング、及びビーム結合の操作能力の2つまたは3つの全ての任意の組合せを実行するのに使用してよい。] [0130] 当業者にとっては、所定の文または実施形態の主題が互いに相容れない場合を除き、あらゆる文の主題または実施形態が、他の文または実施形態の全ての主題または実施形態に累積的であることが理解される。] [0131] 上記の実施形態の多くは、これまでは実施不可能な特性を有する合成ビームの生成を容易にする。たとえば、本明細書に開示される実施形態は、200 kHzを超える合成繰り返し率と1キロワットを超える合成平均パワーを有する安定したUV合成偏光ビームの生成を容易にする。] [0132] この技術分野の当業者にとっては、本発明の基本原理から逸脱することなく、上記の実施形態の詳細に対して、多くの変更を加えることができることは、明らかである。たとえば、周波数変換レーザ出力を形成する非線形変換を行い、より長い波長レーザ出力を提供してもよい。従って、本発明の範囲は、次に続く請求範囲によってのみ決定されるべきである。]
权利要求:
請求項1 高パワー、高繰り返し率の偏光レーザビームを合成する方法であって、本方法は、第1の繰り返し率で第1の平均パワーを有する複数の第1の偏光レーザパルスの第1の偏光レーザビームを生成するステップであって、前記第1の偏光レーザパルスが第1の偏光状態によって特徴づけられる、第1の偏光レーザビーム生成ステップと、第2の平均パワーと第2の繰り返し率を有する複数の第2の偏光レーザパルスの第2の偏光レーザビームを生成するステップであって、前記第2の偏光レーザパルスが第2の偏光状態によって特徴づけられる、第2の偏光レーザビーム生成ステップと、前記第1および第2の偏光レーザパルスのそれぞれの前記第1および第2の偏光状態が直交関係となるように光学的遅延を導入するステップと、光学ビームコンバイナーにおいて、前記直交関係にある偏光状態の前記第1および第2の偏光レーザビームを結合するステップであって、前記光学ビームコンバイナーが、前記直交関係にある第1および第2の偏光状態の前記それぞれの第1および第2の偏光レーザビームを結合して、結合ビーム経路に沿って伝播する前記第1および第2の偏光レーザパルスの結合ビームを生成するとき、前記第1および第2の平均パワーの低い損失によって特徴付けられる、偏光レーザビーム結合ステップと、前記結合ビームの前記第1および前記第2の偏光レーザパルスの前記偏光状態の直交関係を選択的に変更し、前記第1および第2のレーザパルスの合成偏光ビームを生成することができる光変調器を、前記結合ビーム経路に沿って設けるステップであって、前記光変調器が、制御信号の異なる値に応答して、選択的に前記結合ビームに、それぞれ異なる量の光学遅延を与え、その結果、前記合成偏光ビームの前記第1および第2の偏光レーザパルスのそれぞれの前記第1および第2の偏光状態が同一関係になり、それによって、前記合成偏光ビームは、前記第1および第2の繰り返し率より大きい合成繰り返し率で、前記第1および第2の平均パワーより大きい平均合成パワーを有する、光変調器の設置ステップと、を含み、前記第1および前記第2の偏光レーザビームを生成することは、前記第2の偏光レーザパルスと時間的に重複していない関係で前記第1の偏光レーザパルスを生成する、方法。 請求項2 前記光変調器がEOMを含む、請求項1に記載の方法。 請求項3 前記光変調器がポッケルスセルを含む、請求項2に記載の方法。 請求項4 前記第1および第2の偏光レーザビームが、それぞれの第1および第2のシードレーザによって発生される、請求項1に記載の方法。 請求項5 前記結合ビーム経路に沿った前記光変調器の下流側に、光アイソレータを配置することと、前記結合ビーム経路に沿った前記光アイソレータの下流側に、ファイバーアンプを配置することと、を更に含む、請求項4に記載の方法。 請求項6 前記合成偏光ビームの伝播を、前記結合ビーム経路に沿って前記光変調器の下流側に配置される光学偏光子に向けることと、前記光変調器を制御する値を有する制御信号を前記光変調器に供給し、その値によって前記光変調器が、前記第1および第2の偏光レーザパルスのうちの選択された偏光レーザパルスに対して光学遅延を与え、その光学遅延によって、前記光学偏光子に入射する前記選択された偏光レーザパルスの各々が、結果として前記光学偏光子によって透過が阻止される偏光状態をとることと、を更に含む、請求項1に記載の方法。 請求項7 前記制御信号が前記光変調器を制御する値を有し、それらの値により、いくつかの前記第1および第2の偏光レーザパルスに対し、前記幾つかの第1および第2の偏光レーザパルスの形状の対応するテイラーリング(tailoring)を引き起こす量の光学遅延を与える、請求項6に記載の方法。 請求項8 前記制御信号が前記光変調器を制御する値を有し、それらの値により、いくつかの前記第1および第2の偏光レーザパルスに対し、前記幾つかの第1および第2の偏光レーザパルスの形状の対応するテイラーリング(tailoring)を引き起こす量の光学遅延を与える、請求項1に記載の方法。 請求項9 前記第1および第2の偏光レーザビームは、放射波長によって特徴付けられ、本方法が、前記結合ビーム経路に沿って前記光変調器の下流側に高調波発生器を配置し、前記合成偏光ビームから、前記第1および第2の偏光レーザビームの前記放射波長の高調波波長の変換された合成偏光ビームを生成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。 請求項10 前記第1および第2の偏光レーザビームが、異なる放射波長によって特徴付けられる、請求項1に記載の方法。 請求項11 前記合成偏光ビームが、第1および第2の偏光レーザパルスの交互の流れから成る、請求項1に記載の方法。 請求項12 前記合成偏光ビームが、2個の第2の偏光レーザパルス間に配置される2個以上の連続する第1の偏光レーザパルスの流れから成る、請求項1に記載の方法。 請求項13 光検出器を使用して、それぞれの前記第1および第2のパルスレーザによって生成される前記第1および第2の偏光レーザパルスの発生に応じて、検出器出力信号を生成することと、駆動回路を設けて、前記検出器出力信号に応じて、前記制御信号の異なる値を生成し、選択的に前記結合ビームに与えられる光学遅延のそれぞれ異なる量に対して前記第1および第2の偏光レーザパルスの不確定のエネルギー増強時間が与える影響に起因するジッターの寄与を抑えることと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。 請求項14 高パワー、高繰り返し率の偏光レーザビームを合成するレーザシステムであって、本システムは、パルスドライバー回路で生成される第1のドライバー信号に応じて、第1のビーム経路に沿って第1の偏光状態で伝播し且つ第1の繰り返し率で第1の平均パワーを有する複数の第1の偏光レーザパルスの第1のビームを発生する第1のパルスレーザと、前記パルスドライバー回路で生成される第2のドライバー信号に応じて、第1のビーム経路に沿って第2の偏光状態で伝播し且つ第2の繰り返し率で第2の平均パワーを有する複数の第2の偏光レーザパルスの第2のビームを発生する第2のパルスレーザと、前記第1および第2のビーム経路の1つに配置され、前記第1および第2の偏光レーザパルスのそれぞれの前記第1および第2の偏光状態が直交関係にあるように、光学遅延を導入する光学的遅延装置と、前記第1および第2のビーム経路を交差させ、前記直交関係にある第1および第2の偏光状態のそれぞれの前記第1および第2の偏光レーザパルスを結合して、結合ビーム経路に沿って伝播させる光学ビームコンバイナーであって、前記第1および第2の偏光レーザパルスを結合するとき前記第1および第2の平均パワーの半分より少ない損失によって特徴付けられる光学ビームコンバイナーと、前記結合ビーム経路に沿って前記光学ビームコンバイナーの下流側に配置され、変調器制御信号の異なる値に応答して、前記結合ビームに対して選択的に、対応する異なる量の光学遅延を与え、前記結合ビームの前記第1および第2の偏光レーザパルスの前記偏光状態の直交関係を変更し、それぞれの前記偏光状態が同一関係にある前記第1および第2の偏光レーザパルスの合成偏光ビームを生成する光変調器と、前記第1および第2の偏光レーザパルスが時間的に重複していない関係となり、且つ、前記結合ビームの前記第1および第2の偏光レーザパルスのそれぞれの偏光レーザパルスが前記光変調器に入射するときにそれぞれ異なる量の光学遅延が選択的に付与され、それによって、前記合成偏光ビームが前記第1および第2の繰り返し率より大きい合成繰り返し率で、前記第1および第2の平均パワーより大きい平均合成パワーを有するように、前記第1および第2のパルスドライバー信号と前記変調器ドライバー信号とを調整するレーザコントローラと、を含むシステム。 請求項15 それぞれの前記第1および第2のパルスレーザによって生成される前記第1および第2の偏光レーザパルスの発生に応じて、検出器出力信号を生成する光検出器と、選択的に前記結合ビームに与えられるそれぞれ異なる量の光学遅延に対して前記第1および第2の偏光レーザパルスの不確定なエネルギー増強時間が与える影響に起因するジッターの寄与を抑えるように、前記検出器出力信号に応じて、前記変調器制御信号の前記異なる値を生成する駆動回路と、を更に含む、請求項14に記載のシステム。 請求項16 前記第1および第2の偏光レーザビームがそれぞれの第1および第2のシードレーザによって発生される、請求項14に記載のシステム。 請求項17 前記結合ビーム経路に沿って前記光変調器の下流側に配置される光アイソレータと、前記結合ビーム経路に沿って前記光アイソレータの下流側に配置されるファイバーアンプと、をさらに含む、請求項16に記載のシステム。 請求項18 前記結合ビーム経路に沿って前記光変調器の下流側に配置され、前記合成偏光ビームを受け取る光学偏光子を更に含み、前記光変調器は、前記光変調器を制御する値を有する制御信号を受信し、その値によって、前記第1および第2の偏光レーザパルスのうちの選択された偏光レーザパルスに対して光学遅延を与えるように制御され、当該光学遅延によって、前記光学偏光子に入射する前記選択された偏光レーザパルスの各々が、結果として前記光学偏光子によって透過が阻止される偏光状態をとる、請求項14に記載のシステム。 請求項19 前記制御信号が、前記光変調器を制御する値を有し、それらの値によって、前記光変調器が、幾つかの前記第1および第2の偏光レーザパルスに対して、前記幾つかの第1および第2の偏光レーザパルスの形状の対応するテイラーリングを引き起こす量の光学遅延を与えるように制御される、請求項18に記載のシステム。 請求項20 前記第1および第2の偏光レーザビームが、それぞれ異なる放射波長によって特徴付けられる、請求項14に記載のシステム。
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